KEIの東京食道楽
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東京での和・洋・中と極上の味を求めて、いろいろ食べ歩いた記録です。

by gokujyounoazi
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済南賓館
 四谷駅から歩いて5分。地図がないとわかりにくいのだが、そばに学校があるので目印となり、なんとか店に電話しなくて済んだ。しかし、青い看板は見つけても、入り口がわかりづらい。マンションの駐車場の奥まで進むと、また青い看板があり、ほっとした。

 玄関前は、和食のしゃれた店かと思わされるような造りになっているのだが、肝心の玄関は古い引き戸で「自動ではありません」と張り紙が貼ってある。40年前の実家を思い出させるような古い引き戸だ。中に入り、予約の名を告げると案内される。靴を脱いで、スリッパに履き替える。まるで、どこかのお宅に訪問してきたような錯覚を覚える。

 厨房の横を通り抜けて、廊下を進むとダイニングがあった。一番窓際の席に案内された。猫の額ほどの庭には手水鉢があり、植木鉢がいくつか紐で縛ったまま置いてあるだけだ。見せるための庭でないのは確かだ。

 電話で予約した時に1万2千円のコースを頼んであったので、飲み物を頼もうとしたら「前菜が来ますから。」と窘められた?ここは飲み物のメニューもない。口頭で説明されるようだが、値段までは言わないので、確認した方が良いということは会計の時に思った。

 前菜が来た。
「胡瓜の辛子炒め」(これはどこかの中華店で食べた記憶がある)
「細切り干し豆腐の炒め」(かなり細く麺のように切った干し豆腐の炒めもの)
「蚕豆の腐乳和え」(蚕豆を腐乳で和えてある)
「豚の耳と舌の漢方煮込み」(耳は沖縄料理のような硬さはなく、とても柔らかいのに驚いた)
「三色卵」(ピータンと塩卵と鶏卵の三種類の卵を固めてある。美味しい)
「鶏肉・ラッキョウ・えびこの炒め」(お酒の肴に良い濃い味付け)
一つの皿に盛ってあり、パクチーが散らしてある。

 ビールは青島ビールしか置いていない。追加注文をするために厨房まで歩いて行く。勝手に取っても良いのなら楽だが、常連ではないので、それはできず、毎回、歩いて行かねばならないのは不便だ。常連さん達は勝手に冷蔵ケースから取り出していた。

 「湯葉巻揚げ」は中に海老・椎茸・筍・鮑が入っている。具に味付けをしてあるので、そのまま食べる。揚げたてで熱いが、ビールとよく合う。

 「蠍の姿揚げ」は蠍がそのままの姿で出てくる。思っていたよりも硬くない。太さは小指で、長さは親指くらいの大きさのため、柔らかいのかもしれない。やや苦味はあるものの、特に変わった味ではない。敷いてある胡瓜と一緒に食べると苦味も和らぐ。

 「ササミとマコモ茸とアスペルジュ ソバージュとパクチーの炒め」。アスペルジュ ソバージュはフレンチで使われたりするそうだが、初めて見た。3千年前の中国にこの野菜はあったのだろうか?と不思議に思った。

 「フカヒレの姿煮」はやや濃い味付け。フカヒレの嫌な後味が残っていたのが、私の口に合わず、とても残念だ。

 「トマトカップのスープ煮(?)」は、トマトの中を繰り抜いて器にして、その中に無花果を入れ、大葉を被せ、海老を乗せて、丸ごとスープで煮てある。かなり辛い味付けだ。

 「マナガツオの揚げ物」は、14種類の漢方を6ヶ月寝かせたタレに漬けたもの。酢を使っていて、美味しい。

 「大正海老のチリソース」はケチャップを使っていない。赤い色は海老の味噌の色だそうだ。かなり辛い。殻ごと食べるように言われたが、硬すぎて無理だった。

 「水餃子」も味付けけがされていて、タレがない。

 「混ぜご飯」はチャーシュー・メンマ・ザーサイなどを炒めたものをご飯に混ぜてある。ご主人が「炒飯は残飯で、客に出すのは無礼だ。」と何度も言っていたのが、気になった。私は『龍天門』の卵炒飯も『龍圓』のスープ炒飯も大好きなのだけど…

 デザートは「干し杏とアロエのシロップかけ(?)」。砂糖は使わないそうなのだが、甘いシロップのような液体がかかっていた。アロエは意外と美味しかった。

 3人だけで厨房もサービスもやっているので、とても忙しそうだ。サービスが行き届かないのも無理はないと思った。食事中、二階の足音がかなり大きく響き気になった。「医食同源」で、健康的な食事をする場のはずなのに、各テーブルには大きな灰皿が置いてあり、隣の客は白く煙るほど、喫煙していた。換気がされていないようで困った。

 毎日、食べられれば、健康になるかもしれないという食後感はあった。量が多くないことも関係しているのだろうが、腹八分という満足感はあった。ただ、貴重な料理なのかもしれないが、使っている食材や味の質などを考えると料金が高いと思う。同伴客はいたが、デートにはお勧めできない。
                                    KEI

 ホームページの「東京食道楽記(極上の味を求めて)」では、男女二人が、それぞれの視点から、食べ歩きの原稿を書き上げております。興味のある方はご覧になってください。
http://www18.ocn.ne.jp/~gokujyou/


by gokujyounoazi | 2006-06-11 15:03 | 中華